高崎市少年科学館・星空の情報

2023年 秋の星空


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2回のお月見(9月29日、10月27日)を楽しもう !

2023年 9月29日:中秋の名月(十五夜)、10月27日:後の月(十三夜)


今年は、9月29日が「十五夜」=「中秋の名月」です。伝統的な暦(旧暦)では秋の真ん中の日「中秋」にあたり、お月見を楽しむ風習がある日です。その約1か月後の「十三夜」(今年は10月27日)も、「後の月」とも呼ばれる、もうひとつのお月見の日です。

明治時代初めまで日本で使われていた暦(いわゆる「旧暦」)では、月の満ち欠けに合わせて、1か月の始まりを決めていました。そのため、毎月の1日は新月で、15日頃には満月が見られたのです。

中秋(十五夜)は旧暦の8月15日で、美しい丸い月が夜空に輝きますが、必ず毎年ちょうど満月になるわけではありません。 では今年2023年はというと、昨年に続き2年連続で、宵の頃にぴったり満月になります(18:58が「望(ぼう)」=「満月」)。ですから、東の空に昇るまん丸のお月様で、十五夜のお月見が出来そうです!



一方、旧暦9月13日の十三夜は、必ず満月の数日前なので、少し欠けた月でのお月見になります。十三夜の月はその形から栗名月や豆名月とも呼ばれています。




明け方に起こる「部分月食」(10月29日明け方)

10月29日(日)の明け方、西の低い空で「部分月食(ぶぶんげっしょく)」が起こります。
「29日の明け方」ということは、つまり、10月28日(土)の真夜中を過ぎて、 日付が変わった29日(日)の夜明けに起こる現象、ということです (※「29日の夜ではありません」)ので注意してください。

月食は必ず、ちょうど満月ときに起こります(※毎回、満月に月食が起こるわけではありません)。
今回の部分月食では、現象の起こる時間に月を眺めると、丸いはずの満月の左側一部分が暗く欠けて見えます。



とても低い空で起こる現象です。事前に、西の方向が地平線近くまで見えるような場所を確かめておきましょう。
月食は、道具がなくても肉眼で観察できる現象ですが、双眼鏡や小型の望遠鏡を使えば詳しく観察できます。


2023年10月29日明け方の部分月食 画像提供:国立天文台
※東京で観察した場合の図ですが、部分月食の見えかたは他の地域でも同じです。
「月の入り(月が沈む時刻)」は地域ごとに少しずつ違います。

【リンク】国立天文台(天文情報センター): ほしぞら情報「10月29日は部分月食(2023年10月)」